ボーカルエディット（Vocal Editing）とは、
録音した歌声をより美しく、正確で、
聴きやすい状態に整えるプロの編集工程のことです。
UtaLabでは、プロ御用達の高品質ツールである

Celemony社 Melodyne（メロダイン）
iZotope社 RX（アールエックス）
を使用し、細部まで精密に補正・修正を行います。

単なる「音程直し」ではなく、歌の魅力を最大化し、
作品として成立するレベルに仕上げる作業です。

---

■ ボーカルエディットは何をするのか？

1. Melodyneを用いたピッチ（音程）補正
Melodyneは世界中のプロが使用する最高峰の音程補正ソフトです。
自動ではなく、1音ずつ手作業で細かく調整します。

・音程がわずかにズレている部分を自然に補正
・ビブラートの揺れ幅を整える
・ピッチカーブを整えて“自然でプロの歌”に
・しゃくり上げ・しゃくり下げを音楽的に調整

機械的な「ケロケロボイス」ではなく、
あくまで“本来の歌唱を維持しながら”正確さを高めるのが特徴です。

2. タイミング補正（リズム補正）
・歌が少し前後してもメロディラインが崩れないように
・子音のアタック位置
・ロングトーンの長さ
・ブレスのタイミング

まで調整し、本来のグルーヴにフィットさせます。
これにより

・ノリが明確になる
・ボーカルが伴奏に馴染む
・プロと同じ一体感

が生まれます。

3. iZotope RXによるノイズ除去
iZotope RXは、映画・アニメ・プロミュージシャンが使う
業界標準の“音のクリーニングツール”です。
メロダインでは取れない、

・リップノイズ（破裂音）
・歯擦音
・マイクのポップノイズ
・雑音
・低レベルの歪み

などをピンポイントでクリーニングします。
RXで丁寧に処理すると、
「一気にスタジオクオリティへ」変わります。

4. ブレス（息）の調整
・必要なブレスは自然に残す
・うるさいブレスは音量を調整
・曲の世界観に合わせて“息感”をデザイン

プロの現場で必ず行う作業です。

5. フォルマントやダイナミクスの微調整
・声の太さ
・明瞭度
・子音の抜け
・声の立ち上がり

など、リスナーが直感的に「上手い」と感じる要素を整えます。

---

■ なぜボーカルエディットが必要なのか？

1. ピッチ・リズムが少し違うだけで “素人感” が出てしまう
人間の聴覚は、歌だけは誤差に非常に敏感です。
1〜2音の僅かなズレでも、

・歌が不安定
・下手に聞こえる
・印象が濁る

という評価に繋がります。

2. SNS・YouTubeでバズる曲は「ボーカルが強い」
バズる楽曲の共通点は
「スマホで聴いてもボーカルが美しい」
「歌が前に出る」
ということです。

ボーカルエディットは

・離脱率の低下
・一瞬で耳を掴む “歌の強さ”

を作り、アルゴリズム上非常に有利です。

3. 商業音源のほぼ100%で必須の工程

ミックス前に必ずボーカルエディットが行われています。
これをしない楽曲は、

・プロの音源と並べたときに弱くなる
・サビのインパクトが出ない
・ミックスでいくら頑張っても限界がある

つまり、「エディットなしで勝負する」＝ハンデを抱えるということ。

4. 歌の魅力を最大限に引き出すため
良い歌を録っても、

・スタジオの反射音
・マイクノイズ
・ちょっとしたズレ

でクオリティは大きく下がります。
丁寧なエディットにより、
歌の良さだけを残し、不必要な欠点を取り除けます。

5. 売れる曲は必ずエディットが入っている
Apple Music、Spotify、YouTube…
プロの楽曲は99%以上がエディット済みです。

逆に言うと、
エディットを入れた時点で “売れる曲の土俵” に乗れる
ということ。

---

■ まとめ

ボーカルエディットとは、歌声を“プロレベルの作品品質”に
仕上げるための必須工程で、Melodyne と iZotope RX を使った
精密な作業により、歌の魅力・表現力・聴きやすさを最大化します。

・音程
・リズム
・ノイズ
・質感
・ブレス

これらすべてを丁寧に整えることで、
SNSでバズりやすくなり、作品の評価や売上に直結します。